※「晴耕雨読」より転載。
盟友鷺沼ヤングホークスさんのことはこのブログで幾度となく書いてきた。
いろんな意味で「名門」という冠が似合うチームなんである。歴史、実力、戦績、名物監督、組織力、選手数から父母の協力体制に至るまで。何より子どもたちの大人に対する態度が礼儀正しく爽やかで気持ちいい。チームの指導と家庭教育の賜物だろうと思う。
筆者現役オヤジコーチのころは、うちも名門フレンズと呼ばれていたんである。年間勝率9割超え、2度の神奈川県大会決勝進出や川崎市大会にも常連だったし。川崎大師球場への道路は毎週末フレンズの車が轟音をとどろかせ疾走するので(ここまでは事実)、多摩川付近住民からは「暴走フレンズ通り」と呼ばれて怖れられていた。タイヤの痕跡がクッキリとついて轍が出来てしまい、雨が降ると小川と化してしまったものだ。フレンズ幹部が当時の建設省・運輸省(現・国交省)の両事務次官に呼び出され、こんこんと説諭されたものだ。「有馬フレンズさん、困るんですよねえ、国の財産である道路をこんなに酷使してもらっちゃあ〜。あまり勝ちすぎるのもいかがなものかと思うわけですよ。ここだけの話ですがたまには負けてみたらどーですか」
(....大ボラ話:文責筆者)
南部リーグ大会。そのヤングホークスとの対戦である。今年とんでもない試合をしてしまった経緯があるので、どこかしらチーム全体にも覇気がないと感じるのは私だけだろうか。がしかし、相手6年生は別の大会に出ており主力メンバーを欠いたチーム構成と聞いた。なるほど、シートノックを見れば別人のような雰囲気である。イケルかもしれない。「鬼のいぬ間に...」的なコスイ考えではあるけれども、今年最後に、今までの悪夢のトラウマを払拭するにはいい機会ではある。
写真併用で概略を。3回まではスコアラーをBoss・Inoue女史にやってもらう。筆者はベレー帽をかぶりベストを着用し「球場カメラマン」となる。
主審は10数年ぶり現場復帰のKumadaさん。
「両軍キャプテン握手っ」.....「おっしゃ〜ス!」
ヤングの迷将じゃない、名将Kurosu監督は仕事で不在。ヤングベンチのコーチの方が試合前、「Tさんのブログ見てますよ」と声をかけていただいた。単純にすごく嬉しい。ならば余計に不様な試合はできないと思っちゃうわけで。
対するフレンズベンチ。
久々Yanagisakiコーチの登場。普段仕事の関係上なかなか顔を出してもらえないが、家族ぐるみで野球一家のオヤジである。子ども3人フレンズを巣立ち、9年間フレンズに在籍していた。穏やかな物言いで的を得た助言はスルドイものがある。高校時代はT大S模で大活躍(?)しただけのことはあるんである。しかし、指がデカすぎて携帯のメールを打つとボタンをふたつ同時に押しちゃうくらい、お茶目なのだ。
初回ヤング先制1:0。2回裏にはフレンズ内野安打、盗塁、PB、四球がらみで同点に。以前純正ヤングとやった時は初回で13失点だった。今日はマジいけるかもだ。普段ベンチにいる筆者は打者を正面から撮れないのだけど、今日はセンターネット裏の隙間から望遠でNikonのレンズを向ける。
ややや、ライトセカンド間にフライが上がる。普段ならお見合いするはずのTaguchiとShouyaが猛然と突っ込む。ガチンコ。目の前が真っ暗になり火花が散った(...と思う)。キナ臭い匂いが鼻の奥を突き抜けた(...と思う)。二人ともひっくり返り動かない。鷺沼ドーム5万の観衆が一瞬静まり返り次第に騒然となる。大事に至らなかった。球を追う姿勢には拍手を送りたい。今のフレンズにはこういう部分が欠けているからだ。
ところでヘリコプターの写真をオートモードで撮ると、いつもこんなふうに4枚の羽根が止まって写る。落っこちないかと余計な心配。蛇足でした。
5回まで3:1でフレンズリード。なんとかこのまま...。
しかし、いたいた鷺沼にも魔物がいたんである。ヤツが6回表にうちのマウンドへニタリ顔で舞い降り、すっと消えていく。次にそれを見計らったようにヤング打者に金髪天然パーマの天使がニコニコしながらひこひこ舞い降りて来た。
7失点。結果は8:4の残念無念。
うちにいつもの猛打が出て線につながっていれば...。 その打線を重い速球で封じたのはヤングの投手S君。アジアの大砲である。背番号10は「少しデカすぎじゃねっ?」と思わせるほどの国際基準。体躯もグローバルスタンダードの大きさである。うちの下級生のS.Takutoとキャラが似ていて、いつもどこかしらニコニコしているのが印象的だった。
この南部リーグは多少、親善試合的かつ交流戦的空気感が漂うので「涙が出るほど悔しい」という感じではないけれど、でもやはり勝ちたかった。子どもの来年のためにも。
終了後有馬小へ帰還。夕方Yanagisakiオヤジと帰る道すがら、愛娘のHarukaからメール着信あり。歩きながら返信メールが打てないYさんは「Tさんちょっと待って。返信すっから」と言い、舗道に根が生えた大木のように立ち止まり必至に携帯ボタンを押し始めた。
そうこうしてるうち偶然向こうから当の娘Harukaがやって来てひとこと。
「お父さんナニやってんの?」(^^)
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