外へ出ると体重が2,3キロ軽くなったような春うらら。舗道を歩くシューズに羽根が生えたような。今日がどんだけ気持ちよい「春」だったかを象徴する一枚の写真を携帯にもらった。
ネット裏の本部席で気持ちよくうたた寝をする宮前連盟会長Sohmaさん。しかも花粉症で鼻にティッシュをつっこんだまんまである。写真掲載に当たっては副会長Kさんの全面全力の許可をもらっているので、安心して載せちゃうんである。(俺、知らんからね、Kさん。責任取ってね)
さて春季大会。ちょっとした事情があり慌てふためき第一公園ドームへ急行す。揺れる車の中でメンバー表を記入し、なんとかジャンケンの時間に間に合いセーフ。
折りしも3試合目の松風スラッガーズと鷺沼ヤングホークスの熱戦が繰り広げられていた。訊けば大接戦の好ゲーム。7回を終了し、1:1の同点。特別ルールに突入なんである。嫌な記憶が蘇る。スコアラーにとってこれほどヤバイ状況はないんである。無死満塁からのスタートで、スコアブックにキチンと記入する間もなく8回から試合開始なんだから。でもこれをサクサク事も無げに書いていけたら逆にスコアラー冥利につきるというもの。
去年うちのYanagisawa代表も絶賛していた松風の愛称ポークビッツこと、エースのHigoちゃん。強豪ヤング相手に堂々たるピッチング。特別ルールに入っても物怖じせず、むしろキャッチャーからの返球をマウンドを降りて歩み寄り受けに行くほどの闘志満々。野球小僧を絵に描いたような子なんである。(昨年もブログに書いた)
ポークビッツから立派なフランクフルトへ成長していたんである。来年あたりは魚肉ソーセージになって、.....おっと、ヘンな意味ではありませぬ(^^)
延長9回までの接戦。松風も応援したいし、ヤングにも勝ってほしいし。9回に均衡が破れ松風が5点奪取。その裏ヤングも2点まで肉薄したが及ばず。ベンチ入れ替えの時にすれ違ったヤングの子が涙を流していたのが印象的であった。
一転、翻(ひるがえ)りフレンズの試合。
対するは向丘サンダース。やっぱり強豪である。力と技術と精神力の差は歴然。試合前はたとえ負けても、せめてひと泡吹かせる場面を作れる野球が出来れば上出来だと思っていた。
泡を吹いて卒倒しそうになったのは、筆者を含めベンチのほうであった。
ノーヒットノーラン・無四死球の完全試合達成される。更に無失策のおまけ付き。完敗・脱帽・お手上げ状態であった。
「うちは試合経験のない小さい子が多くて...」という言い訳が通じるのは今のうちだけ。そんなチームは他にもあるのだから。小さいチームでもそれなりに強くなれるはず。我々コーチングスタッフの責任でもある。
ところでここからブログタイトルの話に.....。
試合前ベンチに入るフレンズスタッフ。29番InoueコーチがK副会長に呼び止められた。
「Iさん、ダメだよ、ベンチ入りコーチ(30,29,28)のシューズは選手と同じ色のものを履かなきゃ」
大会規約にあるんである。
よりによってIさんのシューズは買ったばかりのピッカピカのカッチョいいエナメル系白いヤツ。
ベンチに座ってからIコーチは落ち込んで反省しきり。隣りで聞いていて気の毒になるくらいなんである。曰く、
「参った。知らなかったでは済まない。ものすごく恥ずかしい」
「コーチの俺がこんなことやってちゃあ、子どもたちに教える資格ないな」
「フレンズの伝統に泥を塗っちまった」
何もそこまで落ち込むことはなかろうと、肩をたたきガハハのワハハと元気づけたのであるが、本人はニコリともせず至って真剣。「真剣」と書いて「マジ」と読む。「本当?」と書いても「マジ?」と読む。
....日本語の不思議さよ。(司馬遼太郎的作風のパクリでした)
今日深夜に別件でIさんから電話をもらい、この話にも及んだ。他にも今日一日いろんなことがあってとても勉強になったと。
私はこのIコーチの姿勢に逆に拍手を送りたい。
大人は他人より自分を上に見せたいがために、時に虚勢を張るイキモノである。特に女より圧倒的に男。更に言えばバカな男。
見栄っ張りのコドモな大人は、下手すれば不満たらたら逆ギレしかねない。「そんなの規約のほうがが悪い。俺のどこが間違っているんじゃあ!」みたいな。
しかし、それを謙虚に受け止め、自分を戒め、勉強になったと言ったInoueさんは偉い。
確かに理不尽な決まり事って世の中多いけれどもね。
理不尽に対してはガンガンもの申し、反して潔く自省すべき時も心得る。
これが本当のオトナではないだろうか。
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